「 折り図tips 」一覧

創作tips:指のヒダは幅を変えてもよい

指などを折りだす時のヒダは均等になっていることが多いが、幅を変えると表現の幅が広がる。

折りやすさや扱いやすさは等分が優れているので、必要な場合にアクセント的に使うのがよいでしょう。

創作tips:ヒダの折り出しの幅は割と自由度が高いのような構造も利用できます。

例:パラケラテリウム。中心の蹄を大きく折りだすためにヒダの幅を変えている。


折り図を描く際に設定しているアクション

AIには、「アクション」という一連の作業を記録・実行する機能があります。

具体的には、よく使う機能や定型の一連の作業、数値の入力が必要なものなどを登録しておくとよいでしょう。また、ショートカットを設定できるので、よく使うものは割り振っておくとより便利です。

利点は、ツールの持ち替えや、ポインタの移動、数値の入力等を省略できることで、一つ一つにかかる時間は数秒程度でも、何百回と繰り返すことを考えれば大きな差になります。また、数値の入力や同じ作業の繰り返しでは、ミスを防ぐ効果も期待できます。

折り図を描く際に、実際に使っているものをいくつか紹介します。

・水平方向に反転、垂直方向に反転

変形パネルのメニュー等もあるけれど、わりと使用頻度が高いのでマウスを動かさずに呼び出せるのは便利。

・45度、-45度、22.5度、-22.5度の回転

45度はともかく、22.5度については変形パネルへの数値入力が割と面倒。 変形・回転ツールは22.5度の回転は使いにくいし。作品によっては30度や15度なども用意しておくと便利。

・拡大、縮小

それぞれ変更率を決めておく場合は数値入力が必須なので、アクション・ショートカット化は有効。

過去記事より:折り図tips:拡大・縮小は率を決めておくとよい

・各種グラフィックスタイルの設定

グラフィックスタイルパネルからスタイルを選び選択するより、ショートカットの方が早い。 ちなみに直接線幅等を変えていないのは、グラフィックスタイルを入れ替える場合の汎用性のため。同じ名前にしておけば、スタイルを入れ替えることができます。

表面、裏面、折り筋、山折り線、谷折り線などは、よく使うのでおすすめ。私の場合はこれに加えて矢印用の線、白い記号用、点線(太)、点線(細)を登録しています。

・特定のメモのあるオブジェクトを選択

AIでは、属性パネルに「メモ」というテキスト情報を持たせられる項目があります。あまり使われていないっぽい機能のですが、実はアクションからであれば検索キーとして使うことが可能です。 例えば、複製して使う前提の回転・拡大等の記号などに「記号」というメモを加えておけば、アクション一発で選択状態にできるようになります。 それ以外だと手順の数字に専用のメモを振っておくのがおすすめ。

ちなみにメニュー等からの検索では利用できないようなので、アクションやスクリプトを使わないと活用は難しそう。せっかくオブジェクトごとに自由な情報を追加できるのに勿体ない。

・各種スクリプト

アクションではないですが、よく使うスクリプト等にもショートカットを設定しています。

過去記事より:Adobe Illustratorでスクリプトを動かすプログラマブルキーボードが便利だった。


折り図tips:拡大・縮小は率を決めておくとよい

拡大・縮小を行う際に、あらかじめ拡大率を決めておいて、それ以外は絶対に使わないようにすると楽です。

理由は部分拡大を戻す時に便利だから。また拡大を挟む図の修正があった時にも、拡大率が決まっていれば迷いません。
ちなみに、神谷個人は125%と80%を愛用しています。拡大率としては少し大きめではあるものの、入力しやすいのが利点。部分拡大等で一気に大きくしたい場合は、125%拡大を複数回行います。
AIでは、アクション機能等で登録しておくと便利ですね。

また、折り図を拡大するタイミングの目安は、
・図が半分くらいに折り畳まれる場合
・山谷の鎖線が見えない場合
・紙の重なりの隙間が埋まる場合
あたりでしょうか。図全体の大きさではなく、折る部分の大きさに合わせる事を意識するとよいでしょう。画面上のみで作業していると図が小さくなりがちなので、迷ったら拡大するくらいでちょうどよいのではないでしょうか。

余談ですがロバート・ラング氏は何回か拡大すると200%になる拡大率を使用しているそうです。とても合理的な、なんかとてもラング氏らしい話。

 


折り図tips:折り筋の起点終点を短くするか?

折り筋線の紙のフチがぶつかる時の処理は、いくつか派閥(?)があります。
A. すべてのフチから離すように短くする
B. その折り筋がついている面のフチのみ、線から離すように短くする
C. そのままフチまで延ばす
主にこの3つでしょうか。

まずAは手書きの折り図時代からの伝統的な方法です。折り筋と紙のフチの差が見やすいのが最大のメリットです。デメリットは形が変わる度に調整しなければいけないため手間がかかる事でしょうか。特に複雑な図になればなるほど面倒になります。
元々は手書き折り図の時代に、折り筋を区別するための方法として使われたのではないかと思います。手書きであれば手間は問題にならないため(どっちにしても図ごとに全部描かなければいけない)、この方法が標準的であったのでしょう。

 

次、Cについて。メリット・デメリットはAの逆になります。紙のフチと折り筋の判別がしにくい。フルカラーの折り図など、紙のフチと折り筋の線が判別しやすい場合であればこの方法でも問題ないかもしれません。グレースケールだと、色の濃さを変えたとしてもちょっと分かりにくいのではないかと思います。また細かいことを言えば、色を変えると紙のフチの線の上に折り筋の線が乗るのも問題点ではあります。

最後のBは、上記2つの折衷案のようなものになります。メリット等も大体中間くらいになりますが、見やすさはあまり損なわれない気がします。他特筆すべき点としては、線の位置関係から紙の重なりの前後関係を表現できます。これは他の2つにない利点です。

ちなみに神谷の場合は基本的にBを採用しています。Aは手間的な問題から却下、Cは基本グレースケール折り図なので分かりにくいという直感による消去法です(なお理由は後付け)。

 

折り図を描く際には、基本的には図を進めるごとに短くしながら進めるのが効率的なのではないかと思います。スクリプトが使えれば少し楽になりますね。

なお手間の問題は、ドローソフト側から起点・終点から一定の距離が空白という特殊な鎖線が設定できれば、いろいろと解決しそうです。技術的には、たとえばFreeHandなら線の設定をPostscriptで書けるなら可能なのかな?

線を短くするスクリプト という事でAI用のスクリプト。


折り図tips:前面・背面にペースト

折り図を描く時の、紙や折り筋の重なりの調整方法には、「前面/背面にペースト」を使うと便利です。

選択されたオブジェクトのすぐ上、もしくは下にペーストする機能です。用紙面のすぐ上に折り筋を追加したい場合や、中割り折り等の場合に特定の隙間にオブジェクトを追加したい場合に使えます。それ以外にも修正や重なりの調整など、さまざまな場面で活用できる機能です。使おう。

重なりの順番を一つずつ入れ替えてもいいのですが、図が複雑になると非常に手間がかかります。また、グループ内への追加の場合には、更に手間がかかる場合もあります。状況に応じて使い分けるとよいでしょう。

FreeHandでは編集メニューのスペシャル項目(特殊なコピペ機能)内にあります。ショートカットを割り当てておくと使いやすいでしょう。私の場合はcmd+sft+Fとcmd+sft+Bを設定しています。(画像は割り当て済み)。

 

AIは編集メニューに項目があります。ショートカットはcmd+Fとcmd+Bです。

Inkscapeには、もしかして機能自体無いかも。ほとんど使っていないので詳しくは分からないけれど、使えないと大変そう。需要の高そうな機能なので、アドオンとかあるのかな?


折り図tips:パスの方向の反転

山折り線・谷折り線の終点が半端になってしまう場合の対処法です。

こんな感じに半端な長さの点線が残ってしまう場合です。山谷の折り筋は、起点となる点から外側に向けて直線を描くケースが多いと思いますので、実は結構発生しやすい問題です。これはパスの向きを反転させる事で問題を解決する事ができます。線の長さを調整してもいいのですが、拡大・縮小するとずれて調整し直しとなるのであまりお勧めしません。

FreeHandの場合、メニューの「修正」→「パスの操作」→「逆方向」でパスの向きを反転させる事ができます。よく使う機能なので、ツールバーに登録しておくと便利です。

 

結果、半端な部分は折り線の起点側になり、表示される部分はきれいな谷折り線になりました。

Illustrator(手元のCS5)の場合、探してみたのですがそれっぽい機能が見つけられませんでした。一応、

  1. パスを選択して複合パスを作成(cmd+8)
  2. 属性パネルの「パスの方向反転」オン、オフで切り替え
  3. 複合パスを解除(cmd+sft+opt+8)

という手順で反転自体はできるという情報は見つけたのですが、少々めんどくさい。直線であれば180度回転でもいいのですが、ポイントが多いオブジェクトの場合はちゃんと反転させるべきでしょう。

こういう時はスクリプトが便利です。絶対同じ事を考えた人がいるはずと思い探してみたところ、やはり作っている人がいました。

http://www.pictrix.jp/ai/ReversePath/

Illustratorでの作業では必須スクリプトとして愛用させて頂いております。この場を借りて一方的にお礼申し上げます。

これもショートカット割り当てのサポートアプリなどを利用して、呼び出しやすい状態にすると便利です。

最後にInkscapeの場合。せっかくなので確認したところ、Pathメニューにありました。

以上、鎖線の終点だけでなく、紙の重なりなどで山折り線(の短い線)が見辛い場合にも使えます。


折り図tips:紙の向きを分かりやすく

対称性が高く紙の向きを間違えやすそうな場合は、早い段階でカドなどを折って印となる形を作っておくと、向きが分かりやすくなります。

例えば次の図のように、「折ってあるカドが下」としておけば、分かりやすく、紙の向きや対称軸を間違えにくくなります。

(なおこの後対称的でない折り筋つけていくという、向きを間違えないで欲しい工程になります。)

小松英夫さんとの会話の中で出てきたネタで、小さな工夫の割にはかなり効果のある、正にtipsという小技です。


折り図tips: 矢印の向き

基本的に、矢印の向きは図の視点(重なりのずらす方向)や動きと合わせた方が分かりやすい。

左側の方は視点と同じ側なので、直感的で分かりやすい。右側は向きが違うので、間違いではないのですが違和感があります。説明の都合などの必然性がなければ、向きを合わせた方が良いでしょう。

 

実際に折り図を見ながら折る場合、その図だけではなく前後の図も一緒に見ながら折ります。左の図だけ見ればどちらでも構わないのですが、場合によっては次の図と向きを合わせておいた方が分かりやすい。

 

紙の動きと矢印を合わせた例。それぞれ左側の方が、どのように折るか理解し易いのではないかと思います。右側は、よく見ると間違いではないのだけれど混乱しますね。


折り図tips:作業中のグループ化

 

折り図はまとまったパーツごとにグループ化しておいて、編集する時はグループ解除、終わったら再度グループ化しておくと、誤選択などを防ぐなどいろいろと作業しやすい。

 

例えばウマの図では、頭部、体前面、体背面、尾、前足と後ろ足それぞれ左右でグループ化しています。

こんな感じ。頭部はさらにたてがみなどのパーツごとにグループ化されています。

なお実際の作業の際には、編集するパーツの前面、背面のオブジェクトを、それぞれまとめてグループ化しています。

最終的には1つの図ごとにまとめてグループ化しておくとよいでしょう。

余談ですが、多くのドローソフトには、グループ化の階層の数に限界があります。通常まず問題にはなりませんが、少し気をつけておくと良いかもしれません。


折り図tips:図番号について

図番号は事前に用意しておいておくと、同じ番号の重複やスキップを防ぐ事ができます。また、入力の手間も若干効率化できるかもしれません。

数字の形は好みですが、個人的にはシンプルな太めのフォントのテキスト形式で、アウトライン化や装飾の無いものが一番扱いやすいと思います。スタイルを登録しておけば後でまとめて変更も可能です。