「架空の折り紙作品」

折紙探偵団マガジン152号に掲載されたヒツジの創作記事について、実はスペースの都合で削った項目があります。記事の内容は、先に完成の形を決めて、それを目指して創作する方法というようなものなのですが、最後に以下のような内容を用意していました。


気がついた方もいるかもしれませんが、この創作手順は「架空の作品をにらみ折りする」と言い換える事が出来ます。さらに考えてみると、架空の作品の形を考える作業とそれを実際に折る作業は、実は同じ人間が行う必然性はありません。理屈の上では分業体制での創作もできそうです。実際に、折り紙をモチーフとしたロゴや、漫画などに登場する架空の作品を、にらみ折りして再現したというケースもあります。創作体制として分業や、「架空の折り紙作品」は作品として認められるのかなど、いろいろ考えてみると面白いかもしれません。


まあ実際にどういった形になるかはいろいろな可能性がありますが、例えば人間が形を決めて、それをプログラムで再現するというのは不可能ではなさそうです。これも一種の分業ではあります。折り紙の創作は「形」と「構造」、そして「手順」が不可分なのか、それとも完全に切り分けることが可能なのか。誰か試してみませんか?

※画像は折紙探偵団マガジン152号より。試作の際の脳内完成イメージ。これは構造まで考えて描いたものなので再現性は異常に高い。